第12回青山ソーシャル映画祭を開催しました!  

 3月24日(木)、青山ソーシャル映画祭にて「みんなの学校」を上映しました97名の方にご参加頂き上映前から会場が熱気に包まれ、この作品と大空小学校の並々ならぬパワーを感じました!

 「みんなの学校」は、不登校も特別支援学級もない、同じ教室でみんなが一緒に学ぶ、大阪にあるふつうの公立小学校の、みんなが笑顔になれる挑戦の記録です。

みんなの学校1

 大空小学校が目指すのは、「不登校ゼロ」。ここでは、特別支援教育の対象となる発達障害がある子も、自分の気持ちをうまくコントロールできない子も、みんな同じ教室で学びます。開校から6年、児童と教職員だけなく、保護者や地域の人々もサポーターとして、“みんな”が力を合わせて誰もが通い続けることができる学校を作り上げてきました。すぐに教室を飛び出してしまう子も、つい友達に暴力をふるってしまう子も、“みんな”で見守ります。あるとき、「あの子が行くなら大空小学校には行きたくない」と噂される子が入学しました。「じゃあ、そんな子はどこへ行くの?そんな子が安心して来られるのが地域の学校のはず」と木村校長。やがて彼はこの学び舎で居場所をみつけ、春には卒業式を迎えます。  今では、他の学校へ通えなくなった子ども達が次々に転校してくるようになりました。

みんなの学校2

 「問題を抱える子どもが沢山いる学校で、ウチの子はちゃんと勉強できるの??」というのが大方の親御さんの心情かもしれません。でも、大空小学校の子ども達は、学び合い、育ち合い、逞しく成長していきます。何よりも感動したのは、子ども達の自ら考えて動く力と、自分と違う特性や考えをもった友達を自然に受容していく適応力です。大空小学校には、ルールもマニュアルもなく、その時々で支援を必要としている子どもに、気付いたみんながサポートしていきます。

 その基盤を作っているのが、「自分がされていやなことは、人にしない、言わない」というたった一つの約束と、「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」という学校理念です。大人が先入観を捨て、子ども個々の特性や能力に応じた評価軸を持つことで、学びの形も多様化し、子ども達も自然と自分と違う子を受け入れていきます。

みんなの学校4

 上映後は、小児発達医療の専門医/本田真美先生のトークイベントを開催。「認知特性」という思考の特徴を、視覚優位、言語優位、聴覚優位に大別し解説して頂き、学校教育の手法が言語優位タイプに馴染むため、視覚や聴覚優位タイプの子は“出来ない子”と評価されがちである、という目からウロコのお話を頂きました。たしかに、文章題は苦手だけど、図形の問題や間違い探しが得意な子っていましたよね。さらには、発達障がいは、能力の凸凹のうち凸に親がアイデンティティを持つことができれば子どもの“個性”となり、親が凹に執着すると“障がい”というレッテルになる、という衝撃的なお話も。世の中で成功している人のほとんどが凸凹の凸を極めた人。だから「発達障がいでラッキー!どんどん凸を伸ばしていこう!!」それが本田先生からのメッセージでした。

ご来場頂いた皆さま、本田先生、ありがとうございました!

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