第12回ソーシャルイノベーションセミナーを開催しました! 学習
7月12日(日)ソーシャルイノベーションセミナーを開催しました。
通算12回目となる今回は、「障がい者雇用を考える~真のダイバ―シティとは」をテーマに、アイエスエフネットグループ代表の渡邉幸義様にご登壇頂き、一人ひとりの特性に応じてやり甲斐を持って働くことのできる「障がい者雇用」について、お話し頂きました。
日本政府は2014年1月、世界で141カ国目に「障害者権利条約」に批准しました。この条約は、障がい者が社会の一員として尊厳をもって生活することを目的にし、障がいに基づく差別をなくすことを原則としています。
しかし、日本の障がい者(障害者手帳を持っている方)約700万人のうち、常用雇用労働者として採用されているのはわずか6%。
日本の人口を1億2千万人とすると人口の0.35%です。日本の障がい者雇用は先進国の中でも決して進んでいるとは言えません。そんな状況において、積極的に障がい者雇用を進める企業として注目を集めているのが株式会社アイスエフネットです。創業者である渡邉幸義代表取締役の思いが込められた旗振りで障がい者雇用率11.521%を達成し、先日発表された東洋経済オンラインの「CSR企業ランキング」の未上場編にて第12位に選ばれました。
渡邉様の実体験に基づくお話に圧倒されつつも、常に笑顔でユーモアたっぷりの語り口に、満員の会場は笑顔と熱気に包まれました。病気ごとにお薬があるように、障がいにもそれぞれに応じた処方箋(対処法)があり、それを知れば障がいをお持ちの方でもやり甲斐を持って働くことができる。その処方箋を1番理解している親御さんとともに、一人ひとりのカルテを作成し職場に根付かせていく渡邉様のバイタリティと根気強さに敬服します。
知らない、知ろうとしないことが1番怖いことで、知ろうとすることは相手を思いやる利他の第一歩。当たり前でシンプルだけどなかなかできないことであり、一般的なコミュニケーションにおいても言えることでもあります。アイエスエフネットグループの社員の方々は、障がいをお持ちの方々と一緒に働くようになってから、心が優しく豊かになったのだそう。自分自身のためにも、人に喜んでもらうためにも、相手を知ることが重要ですね。渡邉様、ご参加頂いた皆様、素晴らしい学びの場を作り上げて頂き、本当にありがとうございました!!
■講師プロフィール
アイエスエフネットグループ代表 渡邉幸義さん
1963年静岡県生まれ。武蔵工業大学機械工学科(現・東京都市大学)を卒業し、2000年1月にITネットワークエンジニアの育成・派遣会社である株式会社アイエスエフネットを創業し代表取締役に就任。
雇用の創造をグループの大義に標榜し、履歴書を見ず意欲を基準とする社員採用を実践している。また、ニ―ト/フリーター、障がい者、ひきこもりその他の「25大雇用」と定義づけた就労困難者への雇用にも積極的に取組みながら利益を出し続け、日本で障がい者を1000人雇用することを目標としている。「リストラはしない」と公言し、社員を家族と考え、個々人が充分に強みを発揮できる組織作りを目指している。