第10回青山ソーシャル映画祭を開催しました!  

ダムネーションアイコン 9月3日(木)青山ソーシャル映画祭を開催しました。通算10作目となる作品は、米アウトドアウェアメーカー・パタゴニア社が製作した、川の自由のために、“役目を終えたダムを壊そう!”と常識を覆した挑戦者達のドキュメンタリー「ダムネーション」です。  地球の血管にも例えられる川。ダムが及ぼす影響は、私たち生き物すべてに及びます。ダムが撤去されたとき時、川は解放され、みずから元の姿に回復していきます。  利権や雇用などダムの恩恵を受けていた人々と、ダムのデメリットに気付いた人々がそれぞれの立場で主張をしていますが、ダム本来の機能的な目的に立ちかえれば、答えはシンプルなのではないかと感じました。 辻井支社長 上映会のあとは、パタゴニア社日本支社長の辻井隆行様に、長崎県佐世保市の「石木ダム建設計画」についてお話頂きました。石木ダム全体計画が策定されたのが1976年。石木川を有する川棚町は戦後70年間に4回の洪水被害を経験しましたが、1990年の降洪水後に行われた河川改修により対策が進みました。また、佐世保市の実際の給水量は年々減少傾向。人口減少や節水機器の普及などに起因するもので、日本全国の水需要は減少し続けています。しかし、佐世保市の予測は急激な増加傾向を示し、ダム検証のあり方を問う科学者の会から「極めつきの虚構」と評されました。加えて、ダム建設のコスト285億円と維持費の負担が発生します。  もうひとつ大きな問題なのは、ダム建設予定地「川原(こうばる)」は、13世帯約60人が暮らす昔ながらのコミュニティーであることです。今年の春、必要のないダム建設のために、住居や暮らしを支える田畑が行政代執行による強制収容が採決されてしまい、住民をはじめとする当事者や支援団体、新聞メディアによる計画見直しの声が高まっています。中でもパタゴニアでは、辻井支社長が陣頭指揮を取り、石木ダム建設計画の見直しを訴える意見広告の新聞掲載、ラッピングバスの運行、現地入りしての住民支援を続けています。  私たちにできることは何でしょう?との問いかけに、辻井さんは「とにかく情報を拡散して多くの方にこのことを知って頂き、そして、自分の考えを持って欲しい」と答えて下さいました。皆さんにもぜひ考えて頂きたいです!!
参考:パタゴニア意見広告「失うものは美しいもの」 石木川まもり隊:http://blog.goo.ne.jp/hotaru392011(活動ブログ) 失うものは美しいもの1 失うものは美しいもの2