『１階づくりはまちづくり』田中元子さんによる“コミュニティの授業”　／第24回ソーシャルイノベーションセミナー特別編

2019年09月19日

　公共スペースなのに、ビルの奥の閉ざされた空間だったり、ホームレスの方や若者が居ついてしまうからなどの理由でベンチが撤去されたり、マンションやビルの１階がエントランスだけの冷たい空間になってしまったり。なんだか「まち」が殺風景になってしまったと感じることはありませんか？

　第24回は、建築コミュニケ―タ―の田中元子さんにご登壇頂き、田中さんが勧める「自家製公共＝マイパブリック」と「１階づくり＝グランドレベル」によるまちづくりについてご講演頂きます。公共の場だから、極力トラブルを避けるため禁止事項が増えていく。対価が生じるから、お店の人がムリをしたり客が無茶なクレームをつけたりする。田中さんは、そんな息苦しいまちづくりや関わり方ではなく、気が向いたときに自分自身が「公共」となってふるまう「自家製公共＝マイパブリック」を自ら実践提唱しています。また、まちの１階こそがその街を活性化させ人々を交流させる1階を基点としたまちづくりを研究提唱しています。

　田中さん率いるグランドレベルが運営する「喫茶ランドリー」はその実験場でもあります。その活動をみると、「コミュニティはつくるものではなく、湧き上がるもの。」と感じます。目からウロコのまちづくり、お聴き逃しのないように！！！

講師紹介

田中元子さん／株式会社グランドレベル　代表取締役

1975年茨城県生まれ。独学で建築を学び、建築やデザインなどの専門分野と一般の人々をつなぐことを目指し、建設コミュニケ―タ―・ライターとして、主にメディアやプロジェクトづくりを行う。2010年よろ参加したWS「けんちく体操」により日本建築学会教育賞を受賞。2014年より、都市部の遊休地にキャンプ場を出現させる「アーバンキャンプ」を各地に展開。

2016年に株式会社グランドレベルを設立。「１階づくりはまちづくり」という考えのもと、「まち」「社会」あるいは「組織」「個人」の課題に取り組む、1階づくり専門コンサルタントとして、ひとの居場所としてのすこやかなグランドレベルづくりに取り組んでいる。現在抱えるプロジェクトは10を超える。