第9回青山ソーシャル映画祭2015を開催しました!  

 6月25日(木)青山ソーシャル映画祭を開催しました。通算9作目となる作品は東日本大震災後の岩手県大槌町赤浜地区を舞台に、海と生きてきた誇り、ふるさと再生への意地を描くドキュメンタリー「赤浜ロックンロール」です。  弁天様を祀る蓬莱島が浮かぶ町、岩手県大槌の赤浜で生まれたロックを愛する漁師・阿部力は「漁師は水揚げしてなんぼ」と海で体を張ってきました。2011年の東日本大震災で町を「土色の壁のような波」が襲い最大22mの津波と火災により、死者・不明者1,280余人、町の85%が喪失。半年後に国と県は5階建てビルと同じ高さ14.5mの巨大防潮堤で海岸線を囲う復興計画を決めます。「海がみえねえじゃねぇか!」そんな中、赤浜の住民は巨大防潮堤に反対の声をあげ、「人間が造ったものは壊れる」津波で家族を亡くした“赤浜の復興を考える会”会長の川口博美は国の提案を拒否。住民対行政の激しい議論の末、防潮堤は既存の6.4メートルを修復するだけになりましが、その防潮堤のすぐ後ろに、高さ11メートルの道路を建設する計画が町から提出され、まだ決着がついていません。  上映前には東北沿岸一帯を覆い尽くそうとしている巨大防潮堤に関する情報共有会を行い、気仙沼の「巨大防潮堤より避難道を」の国会請願活動に関わっている中村好弘さんから、十分な説明と住民の合意がないままの建設計画の問題点や、建設による漁業や自然環境変化に対する影響などをお話頂きました。  巨大防潮堤が是か非かだけではなく、住民主体の復興、町づくり、自然との共生とは何かを考える機会であるとともに、これは東北沿岸だけの問題ではなく、日本中どこでも起こりえる自分ゴトであることを強く感じました。ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました!!   赤浜上映会①  赤浜上映会②