第13回ソーシャルイノベーションセミナーを開催しました!  

セミナー①

 10月1日(木)第13回ソーシャルイノベーションセミナーを開催しました。今回は水族館プロデューサーの中村元さんをお招きして、「弱点を強みに変える常識外れの増客術」をテーマにお話頂きました。中村さんは、鳥羽水族館のリニューアルプロジェクトリーダー、副館長を経て、2002年に独立してからは、新江の島水族館、サンシャイン水族館、北の大地の水族館ななど数多くの水族館リニューアルをプロデュースしてこられました。専門知識もなく生き物の名前が全く覚えられない飼育係りだったという新人時代を経て、図鑑では伝えられない生の姿を「顧客視点で展示する」水族館プロデュースの根幹にある信条は、「弱点を克服しない」こと。弱点と思っているところにこそ、進化が生まれるという逆転の発想は、ダーウィンの進化論に基づく中村さんならではの「進化論」です。

セミナー③

 もうひとつ、中村さんが突き詰めることが顧客視点とマーケットの拡大です。お客様は魚単体を見に来るのではなく水塊、浮遊感を楽しみにくるのだというデータと直感により、お客様が海に潜ったような疑似体験ができる水族館をつくり出しています。子どものための教育施設または娯楽施設と勘違いされがちな水族館ですが、実は来場者の80%以上が大人なのだそうです。だから中村さんが最初に打ち出したコンセプトはデートができる水族館。発信力のある20~30代をコアターゲットにして、幅広い大人がリピートする水族館として来場者数を伸ばしてきました。  その活躍は“まちづくり”という共通項を持つ「観光のバリアフリー化」にまで及び、障がい者をコアターゲットとする施設やまちづくりは、実はミドル世代やシニア層、女性グループにも快適なものになるはず…という仮説のもと、バリアフリー化させることでマーケットを大きく拡大させてこられました。水族館プロデュース、バリアフリーツアーの事例を通じて、中村さんの仰る「常識外れの増客術」とは、「常識を疑い新たな視点をみつける」ことなのだと痛感。目からウロコが沢山落ちた笑いの絶えない1時間半でした。  中村さん、ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!!

セミナー②